キューバのアメ車

アメ車俯瞰:アメ車と言っても色々-歴史と国情によって進化の仕方が違うのは興味深い

キューバのアメ車

アメ車の歴史は車の歴史


世界初の自動車はフランスで蒸気自動車(1769年)
世界初のガソリンエンジン自動車はドイツのベンツ(1886年)

世界初の量産ガソリンエンジン自動車はアメリカのフォードT型(1908年)

 ここからアメ車の歴史が始まるのですね。デトロイトで始まったT型フォードの量産が現代の自動車産業の礎となったわけです。この大衆車として製造されたT型フォードなどを徹底的に手を入れて(ほぼ新しく作り直すような改造をして)スポーツカーとして遊ぶ文化がホッドロッドと呼ばれる車文化ですね。なのでもう100年ほどの歴史のある立派なカルチャーなのであります。もちろん今でもホッドロッドはホットなアメリカ文化の象徴でもありますね。

ホッドロッド

 ちなみに世界初の電気自動車は1873年でガソリン車より早いということですよ。EV歴史あるじゃん!

アメリカのガレージ文化すごい


 こうした車文化を牽引した若いガレージビルダーがTry&Errorを繰り返し、斬新で特殊なものを生み出す基盤を作ってきたのです。ガレージが生み出すアメリカという国の奥深さと底力には日本は到底敵わないなぁといつも思います。アップルだってマイクロソフトだってディズニーだってみんなガレージから始まっているのです。もちろん大音量を発するロックだってガレージという空間あっての産物ですね。日曜大工すらとてもアマチュアの作品とは思えないほど高度で素晴らしいデザインのものを未だ生み出し続けているのです。

 1930年から1970年頃のオイルショックまでがアメ車の栄光の時代といっていいでしょう。
車体は巨大、エンジンも7000cc、デザインもとてもユニークで内装は超豪華、隆盛を誇ったこの時代のアメリカそのものを体現している様です。マーキュリーやキャデラックとか今見ても斬新なフォルムですよね。

 この時代のアメ車ともなるともうビンテージものですので結構な金額で取引されていますし、維持するのも覚悟が要ります。意外に若い人が乗っていたりして驚くことがあります。末長く乗り続けて欲しいですね。

 私のこのブログではこれ以降の1980年代から2010年ぐらいまでの入手・維持とも容易な時代のアメ車で遊ぼうという趣旨で運営しています。ただ古い車も最新の車もすごく気になるアメ車はいっぱいあるので記事としてはどんどん取り上げていきたいと思います。

 余談ですが、キューバは(旧車というより)クラシックなアメ車の宝庫として知られていますが、これは1962年のキューバ危機で交易がストップして、これ以降のアメリカからの輸入がない為に古いアメ車がそのまま走っているのです。タイミングを捉えたいい写真では本当に50年代で時代が止まったかのような光景が絵になるんですよー。

old american car

 あまり知られていないですが、現在ではロシアや東欧の車が実は多いようです。ロシアといえばあれですかラーダニーヴァ!これも味があっていいですよね。そして東欧の車がどれもいいのです。いつかこれを入手して東欧車ブログもやりたいものです。

アメ車の危機

 Big3(フォード、GM、クライスラー)のうちGM、クライスラーはリーマンショックによって経営破綻してフィアットグループに飲まれたり、傘下のブランドを次々売却したりしてなんとか生き延びました。フォードだけが自力で経営を続けたがその煽りで日本など売れない国からは撤退してしまったのです。

 そんなことで日本にはアメ車の正規ディーラーはほとんどありません。フォード直営ディーラーはないけど認定ディーラーというのは存在していますが。日本で好調なのはクライスラーのジープだけです。レネゲードは女子に大人気だし、ラングラーとかカッコイイですもんね。いつか乗ってみたいなー。悪路がどこにもないですけど。

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出版社/文友舎、発行間隔/月刊、発売日/毎月16日 価格:880円