バンライフの旅

#van lifeってなんぞや:vanのあるlifeこそがvanlife!車上生活を売りにしなくてもいいんじゃね

バンライフの旅

アメ車でバンライフ

 バンライフが世界的な流行になっています。キャンピングカーでキャンプするのとは違うの?日々何しているの?
生活の糧はどうするの?車内装備は?気になることが色々ありますね。車上生活というとちょっと聞こえが悪いですがミニマムなライフスタイルの追及です。ことの始まりから世界的な状況、そして日本ではどのように実践されているのか。順を追ってみてみましょう。

車中泊がライフスタイルの追求!?

 Dodge Ram Van を手に入れた時点では私は知らなかったのですが、この車で何して遊ぼうかなと考えて色々調べているうちに、欧米ではバンライフというものが流行っていることを知ったのでした。その考え方はシンプルで興味深く、これまでも色々な形で表現されてきた思考だと思います。世界中で価値観や幸福とモノの量の相関についての考え方が変わってきていることを感じます。

 #van lifeはヨーロッパ発の新しい流れ、ライフスタイルカルチャーです。2011年、ラルフローレンの元デザイナー フォスター・ハンティントン氏が忙殺される毎日にうんざりして、必要最小限の生活道具をワーゲンのバン/ヴァナゴンに詰め込んで3年に及ぶ旅に出ました。
 そしてその日々をウェブで発信、撮りためた写真をクラウドファンディングを利用して出版。これが大反響を呼び、世界中で#van lifeのムーブメントが起きたのです。’60-’70年代のピッピーの時代にバニングというひとつの車様式が生まれましたが、それに似てはいるけど少し違うようです。バニングはリビングのように豪華に内装したり、ボディペイントで飾ったりする車の装飾主体の文化でした。今のバンライフは簡単に言ったらミニマムな車上生活というライフスタイルの追求であるところが違うところでしょうか。厳密な違いまで明確にするのは難しいところですが。
 同じようなことをしてきた人はこれまでにも数多くいたはずですけど、彼が超有名ブランドのデザイナーであったこと、ウェブコンテンツの成熟とこれを上手に扱える若さとITスキル、タイミングが上手く噛み合った結果でしょうか。一躍、時の人となりハンティントンさんは様々なプロジェクトを立ち上げて躍進中という感じです。

 彼がキャンピングカーという移動生活しやすい車を選ばなかったのは何故でしょうね。理由はなんとなく感じますが本人から聞いてみたいものです。バンライファーは元々ITスキルを持っている在宅ワーカーが仕事場所を車にしたということが多いみたいですね。バンライフと親和性の高い職種ですから。きっとYouTuberにもいることでしょう。

人それぞれバンライフムーブメント

 欧米では本当に大流行していて。今やティーンエイジャーの女の子が5000ドルぐらいの中古バンを買ってきて自分でベットを作り、キッチンを設置、内装を仕上げ、ルーフにソーラーパネルを設置し、配線し、自分の部屋にしている。(運転はできるけど高校生なので長期の旅には出掛けられないから)そんな制作過程がyoutubeにアップされるなど世界的にバンライフ熱は益々ヒートアップしているようです。

 作業風景の動画を見ていて思うのは、その思い切りの良さ!車のルーフなんか平気でドリルで穴を開けて配線するし、ボディもジクソーで切り抜いてウインドウを増設する。最後はホットボンドやシリコンシールで隙間を塞いで完了。日本ではほとんどの人がショップに頼むだろうことも欧米では自分でやっちゃいますね。ショップに依頼しての仕事はそれはそれで綺麗な仕上がりにはなるけど、DYI精神の違いというか浸透の具合が全く違うことを痛感します。

 そもそもがモノに溢れた多忙な生活に疑問を持っての行動であるので、これこそがこのバンライフの肝です。
商用バンを改造して生活しやすくするのは本質から少し外れたところにある付帯的な行為と言っていいでしょう。
 このバンの改造がクローズアップされているのが今のバンライフの主流となっているようです。日本でもその傾向は同じような感じです。お金をかけない人は古いバンで、資金が潤沢な人はベンツやフォードの新型トランスポーターでそれぞれが自分の身の丈とライフスタイルに見合ったやり方で楽しんでいるようです。
完全なキャンピングカー仕様にしてしまう人もいれば、ステルスキャンピングと言って外観からはキャンピングカー仕様には見えないバンで旅を続ける人もいる。

 時代に変化をもたらしたバンライフ写真集”home is where you park it”の英語版は絶版ですがまれに入手できるようです。ドイツ語版はまだまだ在庫がありますね。

バンライフその先には何があるのか?

 最小限の物だけで生活すること、仕事だけに忙殺されないことというのが元々の目的であるので、バンで旅を続けても最終的にはどこかに落ち着くことになります。なので短期の車中泊もバンライフと含めて考えるのが普通のようです。ハンティントンさんもツリーハウスを作ったり、ゆるーく楽しく生活するということを実践しているようです。
 そもそも筋金入りのミニマリストは車すら持たないですから。自分で厳格なルールを決めてしまうのはかえって苦しくなります。ほどほどのユルさを持って望むぐらいでいいのではないでしょうか。

 ちなみに50sの僕がアメ車の商業バンに乗ろうと思ったのはバンライフなんてお洒落なものではなく、棺桶にいいと思ったからです。(笑)( ˆoˆ )/
昔から人間の正しい死に方は他の動物と同じような野垂れ死だと思ってきたので、ちょうどいいなぁと。
アパートで孤独死すると大家さんに迷惑かけるし、病院は長生きしてしまうし、ホームに入るお金はないし。。

あっ、これを読んでいるあなたは楽しいバンライフを想像(創造)してくださいね!!

黄色のオンボロワーゲンでアリゾナからカリフォルニアへの1000kmの旅。浮き彫りなってくるオリーブ一家のそれぞれの問題は人生をどう生きるかのヒントがいっぱい。エロ爺さんの言葉がグッとくる。アメ車じゃないけど誰もが大好きなタイプ2が出ているだけで絵になる。俺的名作認定!